鉄道会社や航空会社は緊急事態宣言の決定を受け、減便などの検討を始めた。すでにゴールデンウィーク(GW)期間中の予約が入っており、各社は対応を協議していくという。
JR東日本や首都圏の大手私鉄は今年1月、2回目の緊急事態宣言を受け、最大30分程度、終電時間を繰り上げた。宣言期間が続いていた3月に、もともと予定していたダイヤ改定を実施し、通常時の終電時刻も早めたばかりだった。
東京メトロは「(国や東京都などの)要請に応じて検討する」、東急電鉄も「要請にそって終電繰り上げも含め、色々な選択肢を検討している」とする。私鉄関係者は「新ダイヤで終電が繰り上げられたばかり。これ以上繰り上げれば医療従事者などエッセンシャルワーカーに迷惑がかからないか」と気をもむ。
航空各社も需要への影響を見極めたうえで対応を検討する構えだ。
日本航空によると、同社グループのGW(4月29日~5月5日)の予約数は23日時点で国内線が約32万6千人で予約率49・5%。予約数はコロナ禍前の一昨年と比べて約4割の規模だ。同社では21日にも国内線8便の減便を発表したばかり。最近は予約の伸びが鈍い傾向があったという。担当者は「需要によっては減便を検討する可能性があり、動向に注目したい」と話す。
全日空もグループの予約は国内線で約44万4千人で前々年の約4割。国際線は4・2%の規模だ。「現段階の減便は検討していないが、予約状況をみて対応を判断する」という。
一方、ジェットスター・ジャパンはすでに減便の検討を始めている。4月の重点措置の適用後に徐々に移動を控える傾向が出てきていたという。担当者は「宣言が出ればさらに移動を控える可能性がある」とみている。(小川崇、磯部征紀)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル